種まきから種どりまで

別に年をまたぐことに特別な意味を感じない人間ですが、どうしても
今年を振り返り、来年はもっとこうしたい、ああしたいと考えてしまいます。
昨日もそんな内容になっちゃってたし。
 
今日は畑のことをちょっと書きます。
畑のこととなるとまあ色々あるんですが、細かいところや野菜ごとの失敗成功は
意外と反省しつつ、すぐ次となります。
 
やはり書き留めたいなと思うのはもっと大きいこと。自分にとって価値観を変えてくれたようなこと
です。といってもごく個人的なことですけど。
 
今年はなんといっても「種をとること」です。これにほんと多くのことを学びました。そしていろんな
ことに気づかせてくれました。
種をとるっていうと、固定種といわれる種をとることです。F1は一代交配と言われていれ、その種を
とっても同じように成長しない種です。F1も色々あって、作り方も色々なので、野菜によっていろんな
ことが考えられます。
F1のことは置いておいて、固定種の種は一般的ではありません。スーパーで売っている野菜は豆、いも類、
しょうが以外ほぼ100%F1の種で出来た野菜です。(他にもあったかな??)
ということは固定種の野菜をつくるとどうしても普通に知られているのとは違うものになってしまいます。
↑大雑把に言うとです。細かいところは置いといて・・・
 
それでもど素人百姓の1年目からおいしい野菜を作りたいと漫然と考えていて、農薬は使わないとか堆肥だとか
色々勉強していました。その中で種をとってそれを育てるということに非常に興味が引かれました。
とはいえ、1年目からは難しく(余裕がないから)、2年目から少しづつやり始めました。それでも育てることが
まだまだなので、種どりまでなかなかいかないことも多かったです。
 
そして3年目になり、2年目の種どりした種をまいたり、固定種を多く導入したりして、種をとることがだいぶ
できるようになりました。そうすると今まで考えてきた野菜づくりという概念が吹っ飛んでしまったのです。
 
種をとって育てることはいろんないい点があるんですね。
1.発芽率がいい(ように思う)
2.育ちがいい(ように思う)
3.いっぱい蒔ける
4.愛情を感じられる(なんか子どもみたいな感じ?)
5.岡本畑にしかない野菜をつくっているんだという自負が芽生える
 
とまあ何と言うか抽象的な感じなんですが・・・
一番は野菜と一緒に共存していると感じられることです。頑張って育ってくれた野菜からその子孫
(遺伝子を受け継いだもの)をまた育てるなんてこれ以上の喜びはないよね。
自然のサイクルを常に感じながら、日々畑仕事をしていると、これまで感じてきた以上に野菜というもの
を身近に感じるし、長いスパンでモノを考えられるようになったと思うのね。
 
じゃあすべて固定種に変えちゃえばと思うと思うけど、そりゃ難しいんだわ。家庭菜園じゃないからね。
出来なかったときにまあしょうがないね、って言えないから。
定期的に買ってもらっている人に喜んでもらうこともとーっても大きなことだから。
 
基本的にはF1の種の方が作りやすいし育てやすいのね。だからもっともっと勉強して賢くならんと
いけないのです。だから自分の成長のスピードとこういった大事な点とをちゃんと把握して、無理
しないでやっていこうと思っているわけです。
 
野菜づくりはほんとゴールなんてないんだけど、5年後10年後にはこうしたいということがたくさんあります。
でもそれを胸に抱きつつ、現実をちゃんと考えてやることがテーマです。
ものすごい我慢しているなと思うときもあります。でもこうして、いろんなことを畑から学んでいるわけだから、
今自分が思っていること、わかっていることなんて、きっときっとちっぽけだと思うんだよね。
 
だからもう大丈夫とかわかったとか思って、余計なことをしちゃダメだと。
 
来年も岡本畑の野菜がもっと増えるし、固定種の種も買ったから種どりも増える。きっとまた違うことを
畑は教えてくれるはずなんだよね。だから余計ことはせず、本当に必要なことを心がけて、日々の作業を
今年と同じようにやろうと思います。