自分が思っている以上に思い込んでいる?

去年の1月から仕事量を減らすと決めて2年弱。確実にじわじわ〜っと減らしています。
まあ仕事量を減らすというのはすなわち収入を減るということでもあるので、
当然くらしもゆっくりと変わっていきます。特に購買的に。
 
仕事量を減らして一番変わったことはなんといっても本を読む量です。
 
20代は小説を中心に月10冊をノルマのごとく読んでいましたが、山口に
移住してからは、畑もさることながら、ちびっ子二人のことで読書量ががく〜と
おちて、はっきりした数字はないけど、多分年50冊とかだったんじゃないかと、
しかも再読が中心でした。とにかく子どもと野菜から多くのことを学ぶことが
ありすぎて、目の前のことに集中してたと思う。
それとしっかりと本を買おうと決めていたので、厳選もしてました。
 
それを去年の入院を機に色々変えていこうときめて、まずとりかかったのが「読書」。
シンプルに言うと、それまで貯めこんだ知識を使い果たした気がしたから。
これから変えていこうと思っても、新しい発想や考えが生まれてきそうになかったし。
 
それで分野などをきめずに思うがままに全方位的に読み始めました。
そうなるととても買えるわけもないので、ほとんどは図書館のお世話になりました。
もちろん図書館だってすべてがあるわけじゃないので、ないものは我慢して、あるもの
だけで。で色々色々読んで今年の夏くらいから妙にストンと落ちた一つの事がありました。
 
結局のところ「思い込み」が問題なのか〜
 
ってことです。これまではどうしたって興味のある分野、知りたい分野を中心に読んできたので、
そうなんだ〜、学ばせてもらいました。 っていう感想がどうしても多かった気がするんだけど、
意識して全方位的にしたことで、ん〜と考えさせられるもの、そうかな〜と疑問に思うこと、
そういう考えもあるかもねというもの、あたりまえのことだけど、答えは一つじゃないよなあ、と。
 
そういうものがつみ重なって、結局のところ自分が知っている範囲でしかものゴトは考えられないだな、と
思うに至った感じです。そんでもってその「自分が知っている範囲」というのがとても危険で、それ自体が
自分で得た知識じゃないことも多いことにも気が付きました。
つまり、それまでの教育の結果(教科書で覚えさせられたこと)、新聞の影響、TVの影響などなど。
よくいうところの「刷り込み」ですね。
何が言いたいかというと、自分で得た知識なんて少ないんだなということです。
自分が正しいと思っていることで、実体験でないことはどこからそう思うに至ったのか?
 
自分自身のそんなことに思い当たってからは、どんな本を読んでも一旦その主張を受け入れて、
その上で自分のそれまで思っていた考えと比べてみるということをするようになりました。
38にもなって改めてほんの読み方を知ったのかもしれませんね(笑)
 
で何をイイたいかというと、本を読もう!ではなくて、
あなたが正しいと思い込んでいるその考えは本当にあなたのものですか?
ということです。
色んな考え方があってイイんです。何が良くて悪いなんて誰が言える?
間違っていたってイイと思います。
でも「なんでそう思うか?」という疑問を常に自分自身で問うべきだと思います。
身近に深いコミュニケーションをとれる相手がいるとなおイイと思います。
だってその深いコミュニケーションの中にはどうしたって「なんでそう思ったの?」と
いう場面が出てくるからね。
いや深くなくてもいいのかもしれない。しっかりとしたコミュニケーションならね。
 
ちなみに今図書館で借りてきている本は、
「食べるって何?」
「学校の戦後史」
「生きて帰ってきた男」
「教育格差の真実」
グローバリズムが世界を滅ぼす」
「日本は世界5位の農業大国ー大嘘だらけの食料自給率ー」
「全国学力テストはなぜダメなのか」
関係性ないですね〜(笑)
 
38にもなって「学ぶ」ってどういうことなんだ?といつも思います。
子供が小2になったことも大きいです。
ちなみに思い込みって本当に深いですよ〜 なっかなか頭から離れない。
 
ってことで読書継続中〜
 
ちなみに「生きて帰ってきた男」小熊英二著 ひじょ〜にオススメです。
大プッシュです。普通の一人の生涯を昭和史と絡ませて、とても読み応え
あります。国や特定の大人物でないところが非常によいんです。
改めて昭和という時代を捉えることができます。
 
それから思い込みから脱却したい!というあなたにオススメなのは、
「ぼくらの民主主義なんだぜ」高橋源一郎
「自分の子どもが殺されても同じことが言えるのかと叫ぶ人に訊きたい」森達也
「日々の非常口」「日本ぽこりぽこり」アーサー・ビナード
なんかもイイかな どれも賛否はあると思うけど、それこそ個々人の思い込みの違いかなと思います。