枝豆のこと・・・

今、岡本畑では黒豆の枝豆をたくさん出荷しています。
はっきり言って美味しいです。(←えらそう)
 
なぜなら、普通売っている枝豆と違うからです。
別に作り方がすごいとか、上手にできたわけではないんです。
つまり、わたくしの実力ではありません(笑)
 
スーパーの枝豆は、早生の大豆を選定したもの(品種)で、60〜85日
くらいで出荷します。
それに対して、今出荷しているのは、それより1ヶ月くらいかかる晩生の
大豆なんです。
 
岡本畑では肥料を少なくして、作るように心がけていますが、肥料が少ないと
育ちにくいものもあります。そのため、今年はいろんなものを植えて、作りやすい
ものを選んでいる、もしくは適期を探しています。
 
野菜を色々作って思うのは、早生は難しいということです。時間がかかるものは作りやすい
傾向があります。
 
なかでも枝豆はめちゃめちゃ難しく、通常の夏前後の枝豆は全然ダメでした。
肥料をしっかり、もしくは堆肥をしっかり入れて作るべきなんでしょうね。
有機の枝豆というのは、たしかにあまり見かけない気がします。
 
去年もそうでしたが、大豆を作るつもりで作った枝豆(若いサヤ)は比較的よく太り
ました。しかも取りきれないものは全部豆(自家用)にするので、すごいいい!んです。
 
昔はあぜで稲作のと一緒に作るのが大豆の作り方だったので、枝豆といえば、10月
(地域によりますが)だったはずなんです。そして大豆の前に枝豆というごちそうが
おまけとしてあったはずなんです。
 
理由はいろいろあると思いますが、夏場の枝豆が売れる(何故かビールのつまみ?)
ことから、産地では夏前から夏後に出荷できるものばかりになったんでしょう。
(あくまで 私見ですよ)
それと、7月から11月というのは畑を使う点から考えると、とても厄介でもあります。
7月に植えるということは、春作には使えず、11月に終わっても、もう植えるものがない
のです。 逆に言えば夏に収穫できると、9月から色々作れます。 そういう点もあるのか
なと思います。
 
岡本畑の場合、1.食べたいもの 2.作りやすもの という順序があるので、悠長に大豆を
たくさん作ります。
 
野菜を作るようになってわかったのですが、市場で見かける野菜はいわゆる「旬」とは
関係がないことが多いです。売れるか売れないか、というのが一番のポイントかなと思います。
あまり見かけない時期に売ると「なんで今?」と言われますし、あまり売れない嫌な経験が
1年目にあったので、個人に販売するようになったのです。
 
話しが長くなりましたが、日本には四季があるので、それに合わせた作型なら実は結構いろんな
時に作れます。生育適温を考えて、植える時期と収穫時期を考えればできるわけですね。
無理にずらすことなく、その辺りを適当に考えていろんな時期に作っていますので、
防府では今の時期こんなものが出来るのか〜 なんて考えながら食卓が盛り上がってくれたら
とってもうれしいです。食べ物を食べて、その食べ物に想いを馳せる そんなことが当たり前に
なったらいいですね。