がれき受け入れについての県内の市町の回答

東日本大震災で発生したがれきの受け入れに関する要望及び質問書」を県内12団体が3/22に
山口県に提出し、合わせて市町にも提出したものの、回答が出たようです。
 
ブログにのせてもOKと言われたので、載せます。
ちなみに「環境と自然エネルギーを考える市民の会」で防府市に提出した質問状の回答は
まだです。国からの回答があり作り直しているそうです。2.3日中には・・・とのこと
 
長いです。
 
併せて4/7の毎日新聞山口版の「がれき受け入れ可否、毎日新聞アンケート 県内自治体」の記事も載せます
 

山口市長 渡辺 純忠
 
(広域処理にかかる本市の基本的な考え方)
東日本大震災の被災地の復旧・復興のためには、震災がれきの処理が緊急の課題であると認識しています。
しかし、広域処理の対象となっている震災がれきは、安全に処理できるとはいえ、一定の放射性物質を含んでいることが障害となっていることから、現在、国において地方自治体や国民に対して、広域処理の必要性や安全性について説明がなされているところです。本市といたしましては、その動向を注視しながら処理施設のある地域の皆様や市民の皆様の御理解がいただけるかどうか、見極めながら判断することとしており、現時点では震災がれきの受け入れは困難と考えています。
本市では、引き続き震災がれきの受け入れから最終的な処分までの全過程における課題を整理し、安全に処理するためにはどのような方策が必要か更なる調査、研究をして参ります。

(要望事項(12項目)に対する回答)
1 内容について理解はできるが、安心・安全を判断し、さらに市民に説明、理解を得るためには各処理過程 における具体的な処理基準や安全基準の明示や、より明確で分かり易い説明が必要と考えています。
2〜9 質問2〜9については、現在受け入れについての判断の過程であり、更なる情報と説明が必要と考えています。従って、設問のような具体的事項について回答する段階にないと考えています。
10 質問1の回答のとおり、市民の皆様の理解が得られるかどうか慎重に見極めて対応を検討しているところです。
11 広域処理の是非と東電の責任については、別に議論する問題であると考えています。
 
萩市長 野村興兒
 
このたびは東日本大震災により発生した災害がれきの処理方針について、貴重なご意見をいただきありがとうございます。
萩市ほ震災発生後、直ちに、消防、水道職員の派遣、被災者の受け入れ、「東日本地震災害を救援する萩市の会」を設立し募金活動の実施や漁協組合員からの漁船の提供など官民が一体となって様々な形で取組みを図り、早期の復旧復興を願っております。
災害がれきの処理方針につきましては、すでに国が処理にあたって安全性についての考え方をしめしているところでありますが、本市といたしましても、全国的にも多様なご意見がある中、市民の安心安全を考え、さらに国から情報を収集した上で、市民のみなさまが納得が得られるよう国に安全性などの保障、県に調整役を求めるなど真重に判断してまいりたいと考えております。
今後とも、ご理解ご協力を賜りますよう、よろしくお願いいたします。


周南市長 木村健一郎
 
被災地の復興・復旧につきましては、周南市としましても被災地のために出来る限りの支援を行っていきたいと考えています。
しかしながら、本市の処理施設におきましては、最終処分場及びごみ固形化燃料施設がありますが、災害廃棄物を受入れできる能力を有しておらず、市処理施設での震災廃棄物の受入れは困難であると考えております。
そのほか、木市のごみ焼却処理は、周南市、下松市、光市で構成される周南地区衛生施設組合が所有する焼却処理施設及び周南市、岩国市、和木町で構成されている周陽環境整備組合が所有する焼却処理施設で処理しており、3月26日に開催された国の説明会を受け、一構成団体として、住民の安全安心を確保したうえで、どういった対応をとることが出来るのか、現在検討中でございますので、ご理解をいただきますようお願いいたします。


平生町長 山田 健一
 
当町は、1市3町 (柳井市田布施町・上関町・平生町)で、周東環境衛生組合を設置し、可燃物の処理を行っております。
この度の災害廃棄物の受け入れについては、4月2日に1市3町の首長が協議しその中で周東環境衛生組合清掃センターの現況について報告を受けました。
内容は、処理能力からみて現状では受け入れは、困難であるという報告でありました。1市3町で、引き続き協議検討をしてまいりますが、現段階で、平生町としては各質問にお答えできる状況ではありませんので、ご理解をいただきたいと考えております。
 
周防大島町長 椎木 巧
 
各団体の皆様におかれましては、11項目に及ぶ質問をいただいておりますが、この質問はどれも東日本大震災のがれき (以下「がれき」)を受け入れることを前提とした質問をいただいております。
周防大島町のごみ処理施設は、1日で22トンの処理能力を有するごみ焼却施設がありますが、現在、本町施設においてがれきの適正処理を含めた受げ入れが可能か否かを協議・検討を行っている最中でありますので、貴殿からの回答期日までの回答を行うことは大変困難な状況です。
従いまして、この度のご質問に対する回答は 「検討中」とさせでいただきますことをご了承願いたいと存じます。
なお、様々な問題について関係各位と協議を重ね、本町が今後がれきを受け入れる状況となった場合は、本町民の安全・安心を念頭に置き、今回頂いたご質問に対しての回答をしたいと考えております。


光市長 市川 煕
 
平成24年3月26日、環境省から山口県全市町に対して受入れ要請の説明会が開催されました。市民生活に影響を及ぼす恐れのある放射性物資に汚染された廃棄物を受け入れることはありませんが、その他の震災廃棄物につきましては現在取扱いを検討しているところです。
ついては、ご要望は賜わりましたが、現時点での個別の具体的なご質問にはお答えできませんのでご理解をいただきますようお願いいたします。


下松市長 井川 成正
 
東日本大震災により生じた災害廃棄物の処理につきましては、被災地の復旧復興のために重要かつ不可欠なことと認識しております。
本市の可燃ごみは、下松市、周南市、光市で構成する周南地区衛生施設組合の焼却処理施設で焼却しており、そこで出る焼却灰は民間業者でセメント原料化し、残りの焼却残瘡については周南市不燃物処分場に埋立をしております。
焼却灰のセメント原料化にあたっては、放射線濃度の基準が明確でないこと、また周南市の埋立処分場の埋立容積に余力がないことから、現状では、がれきの受け入れは困難であると考えております。
なお、ご質問いただきました事項については、現時点で検討には至っておらず、ご要望として承りたいと存じます。


下関市長 中尾 友昭
 
このたびは東日本大震災により発生した災害がれきの処理方針について、貴重なご意見をいただきありがとうございます。
私ども職員も一日も早い被災地の復旧復興を願っており、職員の派遣や被災者の受け入れなど、出来ることは可能な限り取り組んでいます。
災害がれきの処理方針につきましては、すでに国が処理にあたっての安全の目安を示しているところでありますので、本市といたしましても、全国的にも多様なご意見がある中、市民生活の安全、安心を第一に考えた上で、例えば本市廃棄物受け入れ施設の許容量の問題などの個別事案への影響も含め、市民のみなさまの理解のもと慎重に判断してまいりたいと考えております。
今後とも市政運営についてのご理解、ご協力を賜りますよう、よろしくお願いいたします。


柳井市長 井原 健太郎
 
ご案内の「震災がれき広域処理」につきまして、国から平成24年3月16日付けで県知事あて要請があり、それを受けて、3月26日(月)に県の仲介で環境省による県内市町の首長を対象にした説明会が開催されたところであります。
また、県内の各市長もこのことについて意見交換等協議を行うため、特別に4月3日(火)に市長会を開催して、それぞれの対応を検討しようとしているところであります。
柳井市としましても、今回の市長会の協議を踏まえ基本的方針を決定しようとしています。
つきましては、現在のところ、貴要望及び質問書への回答は控えさせていただきます。
  
 

以下 毎日新聞山口版の記事 
元記事はこちらhttp://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120407-00000146-mailo-l35

東日本大震災で発生したがれきの広域処理問題で、毎日新聞は6日とされた環境省への受け入れ可否の回答期限に合わせ、県内市町などにアンケートを実施した。回答した全市町が環境省の説明に「疑問点が解消できていない」などと不満を示し、大半の自治体が受け入れ可否について、現段階で「わからない・未定」とした。環境省の説明不足にいらだつ自治体の姿が見えるようだ。
 
A「受け入れる方向」、B「現状では受け入れは難しい」、C「わからない・未定」
 
下関市    C 焼却だけなら受け入れても良いが、焼却灰の最終的な処分方法について、国の方針が明確でない。
宇部市    C 納得できる回答がない。国は疑問点を解消できる明確な説明を。
山口市    B 現時点では困難だが将来的には可能性がある。国の説明では市民は納得できない。
萩市     C 国の説明は精神論だけだった。県がリーダーシップをとり、環境省は疑問や要望に誠実に答えてほしい。
防府市    A 09年の豪雨災害で全国の支援を受けたため受け入れたいが、安全基準の数字の根拠について疑問が残る。
下松市    C 受け入れられる場合でも、埋め立て処分場の容量が切迫しており、周南地域での単独処理は困難。
岩国市    C 今後、環境省の担当者の出席を求め、市長協議会で協議したい。
光市     C 焼却灰のセメント原料化の過程に震災がれきの灰を入れると風評被害で県産セメントが流通しなくなる。
長門市    C 国の安全性への説明が不十分で、セメント原料化する会社が焼却灰を受け入れるか明確でない。
柳井市    C 今月2日までに環境省からの回答がなかったので対応できない。
美祢市    C 震災がれきと放射性がれきの区別が一般の人にはわかりにくい。
周南市    C 東北で処理するのが現実的。焼却灰を製品化して風評被害が起きた際の責任を国が示していない。
山陽小野田市 C 協力したいが、放射能の不安について国の科学的な説明が不十分。
周防大島町  C 疑問点に対し、国が具体的に答えておらず、検討できない。
和木町    B 町内に焼却設備がなく、町単独の受け入れは不可能。
上関町    C 柳井市と同じ。
田布施町   C 柳井市と同じ。
平生町    C 柳井市と同じ。
阿武町    C 町内に独自の処分場がなく、萩市に委託しているのでわからない。